漢方薬の種類と効能

十全大補湯の効能・効果

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)


消化器、呼吸器、血液を総合的に補強します

消化器、呼吸器を補強する四君子湯(しくんしとう)と血液を補強する四物湯(しもつとう)を合わせた漢方薬に、からだを温める桂皮、消化器機能を亢進する黄耆を加えたものです。身体全体をまんべんなく補強し、各種臓器の機能低下症状に適応します。甘味で、温服が効果的です。

十全大補湯の効能又は効果

病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

身体を温め、身体虚弱な人、体力の消耗した人の体力を維持、回復させる漢方薬です。

その他の応用

肝硬変からの肝がん移行、術前自己血貯血、がん術後の免疫低下、抗がん剤(化学療法)による副作用、慢性ウイルス性肝炎、肝硬変、肛門周囲膿瘍・痔瘻、インターフェロン・リハビリン療法時の貧血、特発性血小板減少性紫斑病、糖尿病、やせ、男性更年期障害、妊娠貧血、関節リウマチ等。

十全大補湯の構成生薬

構成生薬 味と性質 作用する漢方的な臓器
人参(ニンジン)
甘・微苦/微温
肝、胆、心包
桂皮(ケイヒ) 辛・甘/熱 腎、脾、心、肝
川芎(センキュウ)  辛/温 肝、胆、心包 
地黄(ジオウ) 甘・苦/寒 心、肝、腎
茯苓(ブクリョウ) 甘・淡/平 心、脾、腎
蒼朮(ソウジュツ) 辛・苦/温
脾、胃
甘草(カンゾウ) 甘/平 心、肺、脾、胃
黄耆(オウギ) 甘/微温 脾、肺
芍薬(シャクヤク) 苦・酸/微寒
肝、脾
当帰(トウキ) 甘・辛/温 肝、心、脾

十全大補湯の副作用

偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害・黄垣、過敏症、消化器症状

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