柴朴湯(さいぼくとう)
のどのつまり感、胸部のモヤモヤ感によく使われます
悪寒発熱を繰り返し、体力低下時に用いられる小柴胡湯と、のどのつまり感に用いられる半夏厚朴揚を合わせた漢方薬です。のどのつまり感のほかに、うつ気分等に適応します。ぜんそくにも応用されます。
気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:小児喘息、気管支喘息、気管支炎、咳、不安神経症
病態モデル動物を用いた薬理作用の研究で、抗炎症作用、気道粘膜線毛輸送の改善作用(気道粘膜上皮細胞、抗不安作用が報告されています。
その他の応用
舌痛症、慢性閉塞性肺疾患、咽喉頭異常感症、起立性調節障害、虚弱体質、顎関節症等。
構成生薬 | 味と性質 | 作用する漢方的な臓器 |
柴胡(サイコ) | 苦辛・/微寒 |
心包、肝、三焦、胆 |
黄苓(オウコン) | 苦/寒 |
肺、肝、胃、大腸 |
人参(ニンジン) | 甘・微苦/微温 |
脾、肺 |
半夏(ハンゲ) | 辛・温。有毒 |
脾、胃、肺 |
甘草(カンゾウ) | 甘/平 |
心、肺、脾、胃 |
生姜(ショウキョウ) | 辛/微温 |
肺、脾 |
大棗(タイソウ) | 甘/温 | 脾、胃 |
厚朴(コウボク) | 苦・辛/温 | 脾、胃、肺、大腸 |
茯苓(ブクリョウ) | 甘・淡/平 | 心、脾、腎 |
蘇草(ソヨウ) | 辛/温 | 肺、脾 |
偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害・黄疸、過敏症、消化器症状、泌尿器症状