半夏厚朴湯（はんげこうぼくとう）
検査では異常が見つからないのどのつまり感によく使われます
痰を取り嘔吐を抑える半夏（ハング）を中心に、腹部膨満感を解消する厚朴（コウボク）、消化器周辺の水分流通を調える茯苓（ブクリョウ）、消化器を温め活性化する生姜（ショウキョウ）と蘇草（ソヨウ）で構成される漢方薬です。食欲不振等多くの消化器症状に適応します。検査では異常が見つからないのどの異物感の除去、憂鬱とした気分の解消にも応用されます。甘辛味で、温服が効果的です。
気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感あり、ときに動悸、めまい、吐き気などを伴う次の諸症：不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声
不安神経症や抑うつ症状などの精神症状によく使用される漢方薬ですが、のどに何かがつかえた感じを伴うことが適応となる人の大きな特徴となっています。
その他の応用
脳血管障害患者の肺炎、自律神経失調症、うつ病・抑うつ状態、神経症、咽喉頭異常感症、男性更年期障害、妊娠悪阻等。
| 構成生薬 | 味と性質 | 作用する漢方的な臓器 |
| 半夏（ハンゲ） | 辛・温。有毒 | 脾、胃、肺 |
| 厚朴（コウボク） | 苦・辛／温 | 脾、胃、肺、大腸 |
| 茯苓（ブクリョウ） | 甘・淡／平 |
心、脾、腎 |
| 生姜（ショウキョウ） | 辛／微温 |
肺、脾 |
| 蘇草（ソヨウ） | 辛／温 | 肺、脾 |
胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気、発疹、発赤、かゆみ
