漢方薬の種類と効能

帰脾湯の効能・効果

帰脾湯(きひとう)


健忘症の改善によく使われます

消化器・呼吸器を補強する人参・黄耆・白朮・甘草・生姜・大棗・木香の組合せを中心に、血液を補う当帰、精神を落ち着かせる酸棗仁・竜眼肉・茯苓・遠志で構成される漢方薬です。健忘、不眠、動悸等に適応します。女性の不正出血にも応用されます。甘味で、温服が効果的です。

帰脾湯の効能又は効果

虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症:貧血、不眠症

虚弱体質で元気がなく、貧血気味で不安のある人に使用します。抑うつ傾向や不安の症状、悲壮感などはあっても、怒り、苛立ちなどは感じていないことが特徴となります。

その他の応用

特発性血小板減少性紫斑病、やせ、鼻出血等。

帰脾湯の構成生薬

構成生薬 味と性質 作用する漢方的な臓器
白朮(ヒャクジュツ) 苦・甘/温 脾、胃
茯苓(ブクリョウ)  甘・淡/平 心、脾、腎
黄耆(オウギ) 甘/微温 脾、肺
竜眼肉(リュウガンニク) 甘/温 心、脾
酸棗仁(サンソウニン) 甘/平
脾、肺
人参(ニンジン) 甘・微苦/微温 肝、胆、心包
木香(モッコウ) 甘・辛/温 脾、胃、大腸、胆
甘草(カンゾウ) 甘/平 心、肺、脾、胃
当帰(トウキ) 甘・辛/温 肝、心、脾
遠志(オンジ) 辛・苦/微温
肺、心
生姜(ショウキョウ)  辛/微温 肺、脾
大棗(タイソウ) 甘/温 脾、胃

帰脾湯の副作用

偽アルドステロン症、ミオパチー、過敏症、消化器症状

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