温清飲(うんせいいん)
アトピー性皮膚炎や女性の不正出血によく使われます
身体内部の熱を冷ます清熱と解毒作用の黄連解毒湯(おうれんげどくとう)と、血液を補強する四物湯(しもつとう)を合わせた漢方薬です。元は女性の不正出血に対し開発された薬ですが、現在は男女問わず用いられます。熱を冷まし皮膚を潤す作用があるのでアトピー性皮膚炎にも応用されます。甘苦味。
皮膚の色つやが悪く、のぼせるものの次の諸症:月経不順、月経困難、血の道症、更年期障害、神経症
身体の中に熱がたまって全身がほてる一方で、皮膚に十分に栄養が行き届いていない人のための漢方薬です。月経関連の症状に多用しますが・皮膚症状のみを目標として使用することもあります。
その他の応用
保存期腎不全患者透析患者の掻痒症、ベーチェット病、掌蹠膿疱症、全身性エリテマトーデス、月経異常、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、皮膚掻痒症、眼底出血、口内炎、舌炎、歯周病等。
構成生薬 | 味と性質 | 作用する漢方的な臓器 |
当帰(トウキ) | 甘・辛/温 | 肝、心、脾 |
芍薬(シャクヤク) | 苦・酸/微寒 | 肝、脾 |
地黄(ジオウ) | 甘・苦/寒 | 心、肝、腎 |
川芎(センキュウ) | 辛/温 | 肝、胆、心包 |
黄連(オウレン) | 苦/寒 | 心、肝、胃、大腸 |
黄苓(オウゴン) | 苦/寒 | 肺、胆、胃、大腸 |
黄柏(オウハク) | 苦/寒 | 腎、膀胱、大腸 |
山梔子(サンシシ) | 苦/寒 | 心、肺、胃、三焦 |
肝機能障害・黄垣、過敏症、消化器症状