漢方薬の種類と効能

杏仁の効能・副作用

杏仁(キョウニン)


バラ科のホンアンズ、アンズまたは近縁植物の種子です。

成分

青酸配糖体であるアミグダリン、油脂としてオレイン酸やリノール酸を含みます。

その他エストロン、エストラジオール-17-β-オール、エムルシン等。

性味

苦・辛、温

特徴

鎮咳作用、解熱作用、摘出回腸自動運動亢進作用。

杏仁の効能

鎮咳去痰(ちんがいきょたん)

肺の冷えを温めることで滞った湿を取り、咳を抑えて痰を切ります。

潤腸通便(じゅんちょうつうべん)

油脂を多く含むので大腸に潤いを与え、便通を促します。肺から大腸へつながる経路を温めることで大腸の動きを正常化するとも考えます。

杏仁の副作用

稀にアレルギーを起こすことがあります。青酸配糖体が含まれるため、多量に服用すると青酸が過多となり中毒症状を起こすことがあります。緩下作用があるため下痢のあるものへの投与は慎重に行う必要があります。

杏仁が含まれる漢方薬

五虎湯
桂枝加厚朴杏仁湯
桂麻各半湯
清肺湯
潤腸湯
神秘湯
麻杏薏甘湯
麻杏甘石湯
麻黄湯

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