イチイ科
カヤの実は、昔から腹の虫の駆除に重宝されてきましたが、特に十二指腸虫やさなだ虫によいといわれています。古書にも「凡そ虫を殺す薬は苦くて辛いが、カヤの実は甘くて虫を殺すを異とする」とあり、毎月はじめ早朝空腹時に数個を食べれば翌日虫はみな死んで出る」とその効能が記されています。
カヤの実をしぶ皮ごと50粒ほど砕き、800gの水で半量に煮つめて一気に飲めば数時間で虫が下りるといわれています。古書でもカヤの実(ヒシ)は「目を明に陽を起す」と記されており、強壮長寿の仙薬とされています。また、コレステロールを除く作用もあり、その実の常食は高血圧の予防や治療によいとされ、腰痛や頻尿の改善に効果があります。
採り方
日本全国に分布します。秋に実の外種皮を除いて水洗いし、日干しします。日本海側豪雪地に多いチャボガヤという枝のはう型も、薬効は同じようです。