口腔疾患
漢方治療の対象となる疾患は、口腔乾燥、口内炎、歯周病、舌痛症などがあります。一般的にみて漢方医学的病態は、口腔乾燥では亡津液あるいは血虚、口内炎や歯周病では気道、舌痛症では気滞あるいは気滞や気逆の合併ととらえると理解しやすいと思います。亡津液で熟状が軽度であれば麦門冬湯、亡津液で熱状が強ければ白虎加人参湯が選択されます。亡津液あるいは血虚で、さらに気虚が併発している場合には人参養栄湯などが候補になります。口内炎や歯周病では瀉心湯類から選択されます。舌痛症では、瀉心湯や柴胡剤などから選ばれます。